金属加工技術(ステンレス)

弊社の得意とする金属加工技術。とりわけステンレスの加工技術について、ご説明します。

ステンレスは、錆びにくい鉄とも言われます。
ステンレスは、鉄(Fe)とクロム(Cr)の合金であり、クロムの含有率で錆びの度合いが変わってきます。

一般的には、SUS304というステンレスが、部品や製品の制作に最も多く使われています。
SUS304というステンレスでは、18%のクロム、8%のニッケル、残りが鉄の合金になっています。ステンレスの中でも、性質が鉄に近く、加工性も良いとされ、錆びにも強いため、生産量が最も多いステンレスです。

ステンレスは、加工のしかたによって、強度を上げることができます。しかしながら、強度が上がる反面、加工しにくくなります。こうした加工によって強度が上がる現象を、「加工硬化」と言います。ステンレス加工のうち、曲面や張り出している部分の加工には、「加工硬化」を利用しています。

こうした特徴を熟知し、様々な材料に関する経験や知識を総動員して、お客様の信頼に耐えうる加工を提供しています。


溶接

弊社が強みとする、ステンレスの加工技術。その中でも、溶接での仕上げのきれいさと歪みの少なさは、多くのお客様より高い評価をいただいています。

ステンレス板加工の約80%には、溶接の加工が入ります。溶接では、融点以上に温度を上げたあと、急速に冷やすことになりますので、「割れ」に対する注意が必要になります。また、溶接の際には、溶接部の熱の影響から「粒界腐食」が起きることがあります。どういう加工であれば、割れたり腐食したりせずに、信頼性の高い溶接ができるかは、加工技術者の経験による部分が大きいといえます。

加えて、きれいな仕上げと少ない歪みでの加工をご提供します。

仕上げ

弊社のもう一つの強みは、ステンレスの仕上げ加工。ステンレスが持つ耐食性と表面の綺麗さに加えて、清潔性や機能性、意匠性を向上させるために、各種の表面仕上げ加工を施します。

灰色でやや光沢があるが、染みや傷がつきやすい2B仕上げ。また、鏡面のようにピカピカではないが、表面に光沢のあるBA(バフ仕上げ)。髪の毛のような模様があるHL(ヘアライン仕上げ)など、お客様の要望によって、仕上げの加工をご提供します。研磨処理仕上げでは、#400番まで対応いたします。

美しい仕上げと、歪みの少ない加工。この2つの強みを生かした、ステンレス加工技術をご提供します。